星を眺めるのが好きだ。
星図を見ながらの星探しも楽しいし、望遠鏡を使って宇宙空間を旅するような感覚で見るのも楽しい。
だがいちばん好きなのは、あたたかい飲み物を口にしながら、のんびり見上げる星である。
特に今くらいの季節になると、夜風が冷たくなり、あたたかい飲み物がじんわりと染みてくる。私はホットジンジャーやホットレモンをのみながら、庭のベンチに座って、ただただ星を見上げる時間がいちばん好きだ。心が穏やかになり、上を向くだけで現実の煩わしさが消えていくような気持ちになってくる。
子どもを寝かしつけたらようやく自分の時間だ。急いで家事を終わらせ、ホットレモン片手に庭に行くと、秋の星座であるペガスス座が輝いていた。
季節は秋。
地上では暑い日もあるが、星たちは間違いなく秋へと移動している。西の空には夏を楽しませてくれたにぎやかな星座たちが沈んでいこうとしていた。
今日の私が暮らしの中で愛しいと感じたもの。
それはあたたかい飲み物を手にしながら見上げる星たち。
何ものにもとらわれず、無心で見上げる星の美しさはいつ見ても格別である。
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