はじまりは雨
雨が好き。
昔からそう公言してきた。
もちろん大半の友人からは疑問の声が上がるが、誰になんと言われても私は雨が好きなのである。
それはなぜか。
私はポジティブを装っているが、根っからのネガティブである。
人のなかにいると気遣いからとても疲れ、1人の空間に戻るとようやく一息つくことができる。それなのに孤独が苦手で、寂しい思いをしたくないという一面もある。
つまり人間としてとても厄介なのだ。
そんな厄介な私に、雨はとても優しい。
雨はバリアとなって家を包んでくれ、人の訪問を遮断してくれる。そのため家は愛する家族だけの安心できる空間となり、煩わしい人と接することはなくなる。
また雨は心地よいBGMとなって落ち着いた静けさを連れてきてくれる。おかげで読書が進む。
心が疲れている時に、あの太陽の光は少し強すぎる。魅力的でおしゃれな女性ばかりが集まる場所にジャージ姿ですっぴんの自分が投げ込まれたような居心地の悪さを感じ、たちまち姿を隠したくなる。
だからそんな時は雨の日の暗さに救われる。ありのままの弱さを曝け出しても雨が守ってくれるような気がするからだ。
「愛しの暮らし」と題したブログの記念すべき初回。今日が雨だったからこそ、素直に自分の心のうちを出せそうな気がして、ブログをスタートさせたように思う。
今日の私が暮らしの中で愛しいと感じたもの。
それはどんな時もありのままの自分を受け止めてくれる「雨」だ。